日本政府の転覆を企む不知火一族が、巨大ロボットを使って破壊活動を開始した。国家警備機構から派遣されたエージェント・静弦太郎は、相棒の霧島五郎とともに、旅をしながら不知火一族と戦う。弦太郎がピンチになると、五郎は巨大ヒーロー・アイアンキングに変身、弦太郎の力を借りて、巨大ロボットを倒していく。
人型巨大ロボットを操る不知火一族が滅びると、怪獣ロボットを操る革命集団・独立幻野党、昆虫怪獣に変身する宇虫人タイタニアンが登場し、弦太郎と五郎を苦しめる。
同じ時間枠で放映されていた『シルバー仮面』の重苦しいカラーから一転、本作ではドラマ全体を明るいアクション活劇とし、弦太郎と五郎の軽妙なやりとりが小気味よい作品に仕上がっている。
主役である静弦太郎には、青春ドラマなどですでに人気を得ていた石橋正次、霧島五郎には、日活映画で青春スターとして一世を風靡した浜田光夫を配し、話題となった。主人公でなくその相棒が変身するという設定も珍しかったが、弦太郎は国家警備機構の一員でありながら、どこかアウトロー的であり、クールで女好き、時には冷酷非情になるという、ヒーロー番組の主人公としては非常に珍しいキャラクターだった。一方の五郎は、温厚で人が好く、おっちょこちょい。五郎がアイアンキングであることを知らない弦太郎は、五郎を頼りない奴と思いながら、いざという時には以心伝心の連係プレイで敵を倒すというバディ描写も秀逸だった。
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